『うまくいっている人の考え方 完全版』(ジェリー・ミンチトン、)は、18年間読まれ続けて、これまで100万部売れている不朽の名著。
混沌とした世の中で、人間はいかに生きていくべきかのエッセンスがぎっしりと詰まっている。
本書の中心にあるテーマは「自尊心をどう高めるか」ということである。自尊心とは何か。簡単に言うと、それは自分を好きになり、他人と同じように自分も素晴らしい人生を創造するに値する人間だと信じる気持ちのことである。
(引用元:P4)
この本のキーワードは、「自尊心」。これが人生の土台となるもの。しかし、人は、周りからの影響により、簡単に傷つきやすく、自尊心が低くなってしまうことが多い。
今回は、この自尊心を保つためのコツを5つほど紹介したいと思う。
自分を許す
人生において、ミスは、かならず起こる。例えば、何か報告しているときのちょっとした言い間違いだって、人によってはミスと思うかもしれない。「あー、スムーズに話せなかった」
気にしていたらキリがない。もうね、完璧じゃなくていい、誰でもそのぐらいのことは日常茶飯事、人は他人のことなど気にしてないから、と思った方が気がラクだ。大体、数週間前の人のしたこと覚えてる? 未だかつて、「私はミスをしたことはありません」という人はいるのだろうか。
だから、起こったときのマインドセット (心の持ち方) がいかに大切かを説いている。
たしかに、ミスしたあとに動揺して、さらに自分を追い込むことってあるよね。そのときこそ、自分の心に「たいしたことない」とささやくのだ、と筆者は言う。要は、「自分にやさしくしよう」(P19) ということだ。
ミスをしても自分を責めるのはやめよう。「自分はなんてバカなんだ」とののしったり、自分を非難したりしてはいけない。(中略)
その反対に、自分がミスをしても、「だいじょうぶ、たいしたことはない」と心の中で自分にやさしく声をかけよう。そうすれば、プレッシャーが軽くなってミスを繰り返しにくくなる。
(引用元:P19)
したくないことははっきりと断る
こういう場合は、筆者は、「はっきり断ればいい」とストレートに主張する。しかも理由は言わなくていいと。言われるがままに、受け入れると、結局、損するのは自分。
こちらがいやだとか都合が悪いと思っているのに、自分の仕事をひたすら押しつけてくる人がいる。そして、もしその人の要求に負けてそれを受け入れると、結局、こちらが憤りを感じたり、相手の犠牲になったように感じたりするものだ。
(引用元:P21)
管理人としては、確かに、そのとおりとは思うが、相手が納得するような理由は必要なのではないだろうか、と考えてしまう。あとで、いろいろ言われるのもイヤだし。
でも、いつも理不尽な押し付けをしてくる相手であれば、確かに筆者の言うとおり、理由も言わずに突っぱねる、というスタンスでもいいのかもしれない。そのへんは、ケースバイケースかな。
いやなことを言う人は相手にしない
どこにでも、自分に合わない、イヤな人はいて、必ず登場するよね。それでも、ワザとイヤなこと言う人は悪の親玉なので、言われる方は、かなり精神的なダメージを負ってしまう。
なので、筆者の言うとおり、可能な限り、接触回数を減らすか、関わり合わないような方向に持っていくのがベターと思う。
相手を不愉快な気分にさせるために、わざといやなことを言う人がいる。こういう人が実在するということはあまり信じたくないが、残念ながら、私たちは現実にこういう人に出会ってしまうことがある。(中略)
こういう人の言うことにいちいち腹を立てたり気分を害したりすると、相手の思うツボである。あなたが自分に余裕が持てるまで、こういう人はできるかぎり避けるのが正解だ。
(引用元:P22)
地位や財産で人を判断しない
この考え方は、すごく大切だと思う。人は地位や財産で判断するし、見かけで騙されることだって往々にしてある。詐欺師は、スーツを着てやって来る、と思った方がいい。人の心理を巧みに利用する。
業績や地位は、その人が自分より価値のある人間だという根拠にはならない。
(引用元:P23)
無理をして人に好かれようとしない
けっこう、これは、やりがちかもしれない。特に、気になる相手には、いいとこ見せようとするよね。
他人が自分のことを好いていないという問題を解決する方法は、他人に好いてもらうために自分を変えることではない。真の解決法は、だれからも好かれることは不可能だし、またその必要もないということを理解することなのだ。
(引用元:P48)
こういう考え方でいると、自分の振る舞いにムリがなくなり、より自然になるため、魅力的になるのではないだろうか。
人が他人を見て魅力を感じるのは、やはり、取り繕っていない素の部分を見たときだと思う。人に振り回されない自分、自分らしい自分でいればいい、ということなのかもしれない。
まとめ
今回は、5つのみピックアップしてみたが、他にも、この考え方はいい、と思う箇所は沢山あったので、自分らしく生きる方法の羅針盤として読んでみてはいかがだろうか。
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